第六話 買い物と彼女

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……メニューを受けとった彼女。……俺から見るにはあんまり変化はないな。 てか若干の変化を若干違いが分かるくらいに成長した俺。 さぁ褒めて褒めて!! ……画面の向こう側の君、しかめっつらしないでいただきたい。 俺だってネタとりにいったんだ、後悔は……うぅ、…してい…ない。 とりあえずそんなネタはおいといて、彼女はいまだ同じページを見続けているような……。 彼女の目線がメニュー欄にいってないのも若干気になるし。 ……うん、ページめくれや。そこのページ、オススメの三品しかないのよ。なんか高いのよ、それ。 メニューを奪いと…もとい、いったん借りると、…デザートのページを開く。 ……俺がページを開いたことによって、彼女がなぜか首を上げた。 まぁいいさ、ちょっと待っててくれな。俺、棗に時間合わせるためにデザ買うから♪ とメニュー欄に目を通していたときだ。ふと視線を感じた。 彼女の目線がしきりに俺に向いている。 ……棗さん、表情の違いは若干ながら違いが分かるようになりましたが…何考えているのかは、僕には分かりません。すみません。 ……しばらく見つめ合って?いると、彼女は目線を落とす。 「………メニューか?」 いま、頭にビビッと電波が走った。 「……………こくっ…」 そうだったのか…すまないすまない。 俺は直ぐさま彼女にメニュー欄を渡した。もちろん彼女がさっき見ていたページを。 そして…彼女は受け取るとすぐにページをめくった。 え?…まさかページめくること、知らなかった? ……すまんすまん。  
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