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………まぁ…普段無口な彼女がなにを考えてるなんかは、馬鹿な俺には分かんないわけで……。
ただ、彼女は俺の目をずっと見てくる。
俺よりか、若干身長が低い彼女。
なんというか……はい、上目遣いですね、すいません。
……実は彼女が何を考えてるとかじゃなくて、可愛いな…とか思っててすみません。
しばらく二人その場に立ち尽くしていると、…再び彼女に袖をチョンチョンと引っ張られた。
………なんでそんなつぶらな瞳なんだ、君は。なんでそんな期待の瞳で俺を見るんだ。
……期待の瞳といえば、この下着売り場にくるまでの道中は、彼女はずっといろんなところに目が移っていた。
まさか……とは思うが…早く行きたかったりして?
それならすたすたと一人で見に行くことも可能だよな…。
ここからはたかが数メートルなんだからな。
…そして今までの彼女の反応。
だいたい自分の知らないことはその場から動かなかった。
つまりこういうことが言えるかもしれない。
彼女は下着売り場らへんを見たいのだが、行くだけで何をするのかが分からない、と。
「……しょうがない。一緒に見るか?」
「……………こくっ…」
俺は彼女がほんの少しだけ微笑みを返した気がした。
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