第六話 買い物と彼女

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………まぁ…普段無口な彼女がなにを考えてるなんかは、馬鹿な俺には分かんないわけで……。 ただ、彼女は俺の目をずっと見てくる。 俺よりか、若干身長が低い彼女。 なんというか……はい、上目遣いですね、すいません。 ……実は彼女が何を考えてるとかじゃなくて、可愛いな…とか思っててすみません。 しばらく二人その場に立ち尽くしていると、…再び彼女に袖をチョンチョンと引っ張られた。 ………なんでそんなつぶらな瞳なんだ、君は。なんでそんな期待の瞳で俺を見るんだ。 ……期待の瞳といえば、この下着売り場にくるまでの道中は、彼女はずっといろんなところに目が移っていた。 まさか……とは思うが…早く行きたかったりして? それならすたすたと一人で見に行くことも可能だよな…。 ここからはたかが数メートルなんだからな。 …そして今までの彼女の反応。 だいたい自分の知らないことはその場から動かなかった。 つまりこういうことが言えるかもしれない。 彼女は下着売り場らへんを見たいのだが、行くだけで何をするのかが分からない、と。 「……しょうがない。一緒に見るか?」 「……………こくっ…」 俺は彼女がほんの少しだけ微笑みを返した気がした。  
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