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しばらく待っていると、ドアが開き一人の男子が入って来た。
「あれ?まだ君だけか。他の皆は?」
団員その二
麻原 耕一(あさはら こういち)
成績優秀、スポーツ万能。おまけにルックスは非の打ち所が無い。外見だけは完璧。ただ一つ問題があるとすれば、性格面。自意識イケメン。いわゆるナルシスト。この性格のおかげでイケメンなのに、付き合った事が一回も無いらしい。
「来てないよ。」
「そうか。君は千里さんとはうまくいっているのかい?」
千里というのは俺の幼なじみ篠原 千里(しのはら ちさと)の事で、俺のクラスの学級委員長で、性格も良く誰からも好かれる存在。耕一とは真逆の存在だ。ただ欠点があるとすれば、少し馬鹿な所があるくらいかもしれない。
少なくとも、耕一よりはいい奴だ。
「うまくいくも何も。付き合ってないから。誤解すんなよ。」
「付き合ってないのか…… そうか…」
よからぬ事を考えているみたいだ。
「なら、僕が付き合ってやってもいいと伝えといてくれないかな?」
付き合ってやってもいいとはなんだ。やってもいいとは。こいつにだけは付き合わせたくないな。
「千里さん程僕にふさわしい女性は居ないと思うんだ。彼女以外には居ない。」
「いや、お前がそう思ってるだけだろ。」
「皆そう思ってるはずだ。そんな事言って君も…」
「黙ってろ。うるせぇ。」
いい加減イライラしてきたので適当に切り上げ、残る二人が来るのをじっと待っていた。
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