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閻魔という職業柄、輪廻体験はまず無い。
そりゃ数億年に一度、閻魔大王の交代はあるけど其の話を忘れてしまう位に遠い遠い先の話。只ひたすら職務を続ける毎日を過ごしていれば先行く終焉でさえ恐怖も何もなく一人冷静に見ていた。
けれど退屈とさえ思っていた一分一秒がこんなにも大切と思ったのは少し前に秘書についた鬼のお陰。
秘書の鬼は多少辛辣、遠慮無しだが自分にそういう態度を取る者は一人とていない冥界に居る唯一の存在を閻魔は気にいっていた。
俺に輪廻は関係ない。
けど、
君には確かに
輪廻はあるんだ。
だって君は只の秘書
閻魔とは別物
オレとは違う
ただの鬼
だから
こんなにも求める
心が、君を渇望してる
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