*三章*運紗の憂鬱

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「そう…か…」 残念そうに呟く。 何か少し申し訳ないかな…? 「でも、きっと明日も朝会えるだろうし、頑張って聞いてみる。ありがとな、運紗。」 くしゃっと頭を撫でてくれた。 頭撫でてもらうの好きだ…♥ 内心至福を感じながら、無理だろうけど、応援する。 「うん…頑張ってねっ!」 椎名さんはきっと逃げるだろうけど…。      ***  翌日、朝。登校中。 「椎名さん…来るかな…?」 ずっとお兄ちゃんはそればっかりだ。 何さ、何さ何さ!運紗のが可愛いでしょ!ずっと隣に居るじゃん…何で椎名さんばっかり…。悔しい、悔しい悔しいっ!! 怒りと悔しさと怨みが交錯する。 その時… ドンッ!! 「わっ!」 「きゃぁっ!!」 椎名さんとお兄ちゃんがぶつかった…! 「あ…大丈夫…?怪我は無い??」 お兄ちゃんは嬉しそうにしながらも心配してる…。 「…あ…。」 ダッ!! 椎名さんは気付いて、ダッシュで逃げてしまった。 「あ…!」 「行っちゃった…嫌われたねぇ。」 皮肉混じりで言ってみる。 にしても椎名さん…約束が違うじゃない…!覚悟してなさい…!! 内心復讐を誓った。      ***  放課後。外体育倉庫前。 「何ですか…こんなとこに呼び出して…。」 小さな声で聞いてくる。
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