*二章*一目惚れの彼女

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胸を抑え、口ばしる。 「養○酒…ハァハァ…」 胸を抑えふらふらと手を伸ばす。 「お、お兄ちゃん!養○酒なんて無いよ…!?」 僕のそんな姿を見てわたわたと慌てだす。 「じゃぁ…正○丸………グフッ…」 彼女が突如こっちを向いたので目が合ってしまった。 顔から火が出る思いで口元を押さえる。 か、かわ…ぃ… 「正○丸!?お腹痛いの!!?」 そんな事は無い、ただ…これが、恋…なのか…? 僕は顔を紅潮させ、悦った様な表情で上を見上げる。 苦しい…しかし少しそれが心地よい気もする。 例え誰かがそれでMだと言ったとしよう、そしたら恋をした人間は全員Mである事になる。 しかも、僕は至って普通であるからして、そんな考えは馬鹿げているのだが。 ……そんな考えをしてしまうのも、恋の魔力ってやつなのか…!? 「お、お兄ちゃん…?」 運紗がおどおどと声をかけてきたのでハッとする。 「あ…その…救○んの間違えだ。」 …………。 沈黙が流れた。 「あ…そ、そうなんだ!あっ、鐘鳴っちゃうよー?」 あはっと笑いフォローする。 ありがたう、健気ないもおとよ。byみやまたけんじー なんて事を考えながら走り出す。 「じゃぁ、またな!椎名さんの事、調べておいてくれよ!!」
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