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「添い寝」
「……ふ~ん」
ベッドに長い朱髪を妖艶にたらす彼女は、この東宮家の長女、東宮 涼狐。
特徴と言えば、底抜けにブラコンなところと長い朱髪だろう。
「元気ないね?」
「悪夢を見たからね」
「へぇ~、それであんなに汗かいてたんだぁ~。てっきりエッチな夢を見ていて最中なのかと思っちゃったよ♪」
いったいなんの最中だ、とは聞かないでおこう。
さわらぬ神に祟りなしとかいうやつだ。
――――高校に上がってからだろうか?
涼狐ねぇは会話の内容をエロい方向にもっていこうとする。
別に悪いことではない。
思春期どうこう発育がどうこうとうるさい時期だ。
精神面がそういう方向に興味を持つのだろう。
まぁ、弟に何を期待しているのかはわからないが。
わかりたくもないが。
「とりあえず、着替えるから部屋から出てくれないかな?」
「私は気にしないよ?」
「涼狐ねぇが気にしなくても俺が気にするよ」
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