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「レスク、俺な、旅に出されるっぽい」
ユタがセミロングより短い赤い髪を揺らしながらレスクの方へ寄ってくる
「ユタ、勇者のお供になったようで…」
ユタがレスクの前でピタリと止まる
「勇者っていうか、お前のな」
「……そうですね」
「しかもお前のお守りで」
「じゃあユタ様が勇者で行ってください、俺留守番するんで」
「そうゆうお前を引っ張ってけってお前のお母様に言われてんだよ」
「ゲ、」
「お陰で俺達は魔王を討伐するまで家に入れてもらえないし」
「俺も?!」
「むしろお前のお母様が言い出しっぺだ」
「お袋っ…!」
ユタはため息をつく
「諦めろ、そうゆう親達なのは前からだろ?」
「いやまぁそうだけど」
「荷物だけは貰って来たから
つー訳で出発」
「早っ!」
「旅に出る前になんか餞別とかないんですか王さま?」
「えー、おにぎりで良い?」
「……行ってきまーす」
「行ってらっしゃい~ん」
かくして冒険は始まった…
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