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彩香
『はぁっ…はぁっ…!
二人ともごめんね。せっかくの修学旅行なのに…」
朋子
「何言ってんの!?
こっちの方が楽しいよ!」
友香
「サヤが恋するなんてねー!」
彩香
「えっ!?
そ、そんなんじゃないよ!
私は、ただ――」
友香
「くすくすっ♪どうだかね~!」
朋子
「普通、名前をとか聞かないかな!?
あの人もあの人だよね。
すぐ居なくなっちゃうし!」
彩香
「かなり動揺してたんだもん…。
一日に二回も助けられるなんて思わないよ…」
朋子
「まぁ…確かにね」
彩香
「それに…あの人は、私を助けた事なんて覚えてないと思う」
朋子
「えっ!?なんで!?」
彩香
「また助けてもらったって言ったんだけど、何を言ってるか分からないって顔をしてたから…」
朋子
「ありえなくない!?ついさっきだよ!?」
彩香
「たぶん…あの人は、困ってる人を見過ごせないんだよ。
自然にそうしちゃうんだと思う。
だから、助けたなんておもってないんじゃないかな…」
朋子
「わかんないなー」
あの人を見て、そう感じた。
友香
「でもさ、彼女はいないよね?」
朋子
「いつの間にそんな事を聞いたの?」
友香
「聞いてないよ?
指輪してなかったから」
朋子
「はぁ~…。
あんたに聞いたのが、間違いだった…」
ユカは、天然だった…。
友香
「走りながら、話すのって疲れるよ~!」
しばらく、走っていると…
友香
「あぁっ!?いたー!!!」
ユカが叫んだ。
そこで、私達が見たのは…
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