想い

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可愛い女の子と腕を掴まれ、楽しそうにしているあの人だった…。 彩香 「彼女…いたんだ…」 朋子 「戻ろっか…。 それとも…彼女と別れるまで待つ?」 彩香 「どうしたらいいかな…?でも…お礼だけでも言いたいな…」 朋子&友香 『サヤ…』 友香 「あっ!こっちに来る!!」 思わず…隠れてしまった…。 私…何してるんだろう。 萌美 『お兄ちゃんは、すぐに首突っ込むねー』 雄平 『うるさいな…』 二人は、歩き出した。 彩香 「えっ…?今…」 朋子 「あの子、お兄ちゃんて言ったよ!?」 彩香 「う…ん…。 うん…。よかった…」 気付けば、涙が零れていた…。 (私…なんで、泣いて…) 朋子 「そんな事より追い掛けて名前を聞かないと!」 初めて来た土地…。 土地勘が無い私達には、探すのにも限度があった…。 友香 「見つからなかったね…」 彩香 「うん…。 二人とも本当にありがとう」 朋子 「友達なんだから当たり前でしょ?」 彩香 「うん…。 でも、ありがとう。 二人が居てくれて…良かった…」 友香 「これから、どうしよっか?」 朋子 「なんか、スッキリしない修学旅行になっちゃったね」 彩香 「ううん…。 何も出来なかったけど…あの人に出会えただけでも嬉しかった…」 朋子 「無理しないでいいよ?」 彩香 「わ…たし‥‥私…」 朋子の言葉に涙が再び零れてきた…。 彩香 「何も出来なかった…! 二回も助けてもらったのに…。 ありがとうも言えなかった…!」 友香 「いつか…また、会えるよ。 きっと…」 朋子 「だから、今は思いっきり泣いて…また会える事を信じて、頑張ろう?」 彩香 「う…ん…。 ありが…とう…」 この時…私は、人に気持ちを伝える大切さを知った…。
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