第一章 スウィンドルサークル

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「野多さん、ちゃんと明日来てくださいね。」 と言い黒田は心配そうな目で野多を見送る。野多が言ったのを確認したかのように岸和田がボソボソと 「黒田さん。私はあの人がどうも苦手です。あの人が居なくとも私たちだけで充分やれます。あと一人のメンバーは私がバイトでも雇わせますので、あの人をメンバーから外してもらえませんか?」 「岸和田さん。残念ですが、それは無理です。野多さんには人の心を掴む才能が誰よりもあります。正直言って私は世界一だと思っています。もちろん私と岸和田さん以上のものはあります。私がリーダー格を岸和田さんが内部を野多さんは外部を。この三人が協力すれば必ず優勝できます。なので、野多さんは外せません。すみません岸和田さん。」 と言われた岸和田は残念そうな顔を浮かべた。 すると黒田が神山たちの方を向き 「さて、今の話をふまえ私たちは三人で大会優勝を目指しています。しかし、大会の参加規定人数は五人です。なのであなたたちの協力が必要となりました。なので立派な詐欺師に育てるため、明日からサークルに参加してください。そして今後の日程は明日伝えます。」
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