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すると、倉庫に根岸が走ってやって来た。どうやら急いでやって来たらしく息がきれている。
「根岸さん。どうなさいましたか?予定時刻のまだ30分以上前ですよ。」
とあくまで冷静に黒田は答えた。
「あ‥あの…。」
一瞬場がしらけ
「僕やっぱりこのサークル辞めます!」
「辞めますか…根岸さん、もうその意見は覆りませんか?」
とまた黒田は冷静に答えた。
「あ…はい。」
根岸は自信なさげに下を向き答えた。
「そうですか。それは残念です。根岸さん、そうなると神山さんも辞めることになりますかね?」
「たぶん…僕が辞めるって言ったら神山くんはじゃあオレも辞めるというと思います…」
「やはり…では岸和田さん、もう大会に申請をしてしまいましたか?」
「まだです。こうなると予測していましたから。」
「じゃあボクはこれで…」
と根岸は逃げるようにでていった。
「岸和田さん、本当に大会に申請はしてませんよね?」
「いいえ。ちゃんと神山さんと根岸さんを加えたメンバーで申請しました。」
とさっきまでとは違う答えを岸和田が言ったにも関わらず黒田は
「やはり。岸和田さん、もう一つ仕事が増えましたね。」
不気味に笑いながら言った。
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