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家に入った僕とミルア姉さんはテーブルの上の昼食を見て呆然とする
うん…確かに御飯はできてる…
けど…
御飯のみ
アス「えっと…、これお昼御飯ですよね?」
僕は念のため、師匠に聞いてみた
グラド「おう、立派な御飯だ。」
ミルア「冗談はそれくらいにして、さっさと用意して下さい。」
微笑んでいるミルア姉さんの耳がピクリと動いた
微笑んでるけど、ミルア姉さんめちゃくちゃ怒ってる…
エルフは怒りや動揺で尖った耳が動く
なんで耳が動くのかはわからない
そしてすごく気になる
グラド「だってお前、御飯作れって言ったじゃん。」
ミルア「だからって御飯だけ作る人がどこにいるんですか?」
グラド「ここにいる♪」
やっぱり言った…
ミルア「はぁ…、師匠に頼んだ私が馬鹿だった…。もういい…。私が作る。」
ミルア姉さんは呆れながら台所へ行った
グラド「最初からそうすりゃいいのに。」
アス「師匠。言える立場じゃないと思います。」
グラド「アス…、お前だけは俺の味方だと思ったのに…。」
確かに師匠は尊敬してる
けど、今回は師匠が悪い
それに…
アス「ミルア姉さん、怒らせると怖いですから…。」
ミルア「アス、聞こえてる。」
台所からテレポートで飛んできたミルア姉さんが僕の眉間に出刃包丁を向ける
アス「ごめんなさい…。」
やっぱり怖い…
グラド「ところでなんで姉さん付け?」
アス「ミルア姉さんがそう呼んでほしいって。」
グラド「今更だけど、お前ってやっぱ素直なやつだな。」
今のは褒められたのかな?
ミルア「アス~、おかずは野菜炒めでいい?」
アス「いいよ~♪」
台所から聞こえた提案に、僕は快く返答した
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