第一部 序章 少年アス

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数分後、野菜炒めが僕とミルア姉さんのお皿に盛り付けられる グラド「俺のは?」 アス「師匠のは?」 ミルア「無いけど?」 グラド「が~ん!」 ミルア「師匠は放っておいて。いただきま~す♪」 そう言うとミルア姉さんは昼食を食べ始めた アス「い、いただきま~す。」 師匠には悪いけど僕も食べ始めた グラド「いただきます…。」 師匠もいじけながら白い御飯を食べ始めた -グラド視点- くそ…ミルアのやつ…なんて残酷な仕打ちを… アス「師匠、僕の少し分けてあげますから元気だして下さい。」 グラド「お前はほんと優しいな~。涙が出てくる。」 アス「だって師匠すごく惨めだったんで。」 弟子に惨めと言われ、同情された俺は自分の情けなさに涙が出て来た アス「うわ!本当に泣かなくても…!そんなに嬉しかったんですか?」 グラド「嬉しくて泣いてんじゃない……。」 アス「?」 今日の俺の昼食はなかなか塩の効いた味がした
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