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-ルカ視点-
アス「ルカ危ないよ~。」
アスがまだ危ないとか言ってやがる
ルカ「だから今更言っても意味がねぇっての!」
アス「ルワープ!」
買った食料の下にワープの魔法陣が現れ、食料がアスの家に瞬間移動した
ルカ「ちょっと待っ、うわ!」
魔法陣に片足が乗ってた俺は食料と一緒にアスの家まで飛ばされそうになったが、間一髪のところで避けることに成功した
ルカ「アス!」
アス「?」
ルカ「危ねぇだろ!」
アス「だから危ないって言ったじゃん。」
くそ、こいつに何を言っても無駄な気がしてきた…
そのうえ天然で悪気がないからさらに質が悪い…
ルカ「…もういい……、行くぞ。」
俺達は商店街へ再び歩きだす
ルカ「ところでアス。」
アス「ん?」
ルカ「俺、騎士になるのが夢だろ?だからアルン王国軍の少年兵士団に志願しようと思ってんだけど、お前はどう思う?」
俺は自分の夢について真剣にアスに尋ねた
少年兵士団に入ればそこで騎士になるための訓練を早いうちにできるが、少年兵士団に入るということは軍の兵士の一人になる
いつでも辞められるとはいえ、俺の人生を大きく変えることだ
アス「ん~。」
アスは悩むようにしばらく考えた後、口を開いた
アス「そういう大事な事はルカが決めるべきだと思う。だから僕は賛成しないし反対もしない。けどルカがそう決めたならその夢に向かって進めばいいと思うよ。僕は応援してるから。それにルカは剣の腕一流だしきっと強くて立派な騎士になれると思う。」
アスが真剣に答える
…一瞬アスが別人のように思えた
ルカ「アスからこんなまともな言葉が返ってくるなんて…。」
まさに言葉通り、アスからこんなしっかりした答えが返ってくるとは思わなかった
アス「それどういう意味!?」
ルカ「まぁ少し勇気出た。ありがとな。」
アス「え…?あ、うん。」
俺が素直にありがとうと言ったのが意外だったのか、アスは目を丸くして間抜けな返事をした
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