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ここは昔から鉱山が栄え、
そこから機械工業が発達し、
そして今、科学が発達しつつある、
鉱山王が治める石の国。
その王都カテーラ。
天然の光が射さない王都の中は、石造りの町並みが並んでいる。
家々は石を積み重ねた壁で作られており、雨や陽射しを避ける必要がないため屋根は作られてはいない。
人目を気にしない国柄なのか扉も存在していなかった。
道路は石畳で作られ、掘り出された鉱石を運ぶ荷車の轍が刻まれている。
そんななか、王が住まう城は石造りながら屋根もあり、見上げる程の高さがあり、意匠を凝らしてあるため荘厳な佇まいで王の威厳がうがかえる。
そしてこの国に雨も光ももたらさない原因は空にひしめく黒雲とも見間違う煙の固まりだった。
その煙は隣国の火の国の工業の副産物なのであった。
近年、そんな隣国、火の国との関係が悪化し、いつ全面戦争になってもおかしくない、そういう状況になってきている。
そのため国王の命令で軍の規模が拡大してきている。
しかし、王都は平和そのもので子供達の笑い声が聞こえてくる位だ。
そんな王都に彼女も幼なじみと共にいた。
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