第17話 罰を受けし者

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「見届けるか・・・ あくまで自分の力で、どうにかする気は無いのか? 自分で切り開いてこその未来だ。 おまえはそう言っただろ? そのおまえが、まるで何かに縋るように助けを待っている。 自分から動かないのはその為だろう? 体力温存、備えあれば憂い無し・・ 言い訳は幾らでも出来るが、おまえはただ逃げているだけだ。 逃げるな、立ち向かえ! さすれば、明日はおまえと共にある。 おまえの持つ器にはそれ程の力を宿している。」 三度声が聞こえる。 「言われるまでもない。 無論、そのつもりだ。 だが、おまえは何故俺を励ますんだ? おまえの目的はこの身体を乗っ取る事じゃないのか? これじゃあ、まるで俺を生かそうとしている。」 俺はそう尋ねる。 「ククククク・・・ 今、死なれては困るだけだ。 今の俺には身体を取り戻す程の力は残っていないからな。 精一杯、生きてくれよ? この俺の為に・・・」 声はそれ以降聞こえなくなった。 言いたい事だけ言って引き篭りやがったか アイツが何と言おうがこれだけは言える 俺は誰の為でもなく、俺自身の為に生き残る 何があってもだ そう決意し、眠りに就いた。
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