ー繋ー

7/28
3090人が本棚に入れています
本棚に追加
/484ページ
みんなと会った日から、毎日必ず誰かが家に来ていた 『ねぇ、碧月』 「ん?」 『仕事は大丈夫なの?』 「大丈夫だよ」 『そっか…』 「和海じゃなくて悪いね」 『いや、そういう訳じゃなくてさ』 二人でチェスをやりながら、たわいのない会話をかわす 『碧月の髪は生れつき?』 「まぁね」 『綺麗だね』 「そういう事を真顔で言わないで」 『何で?』 「はぁ~」 『ん?』 「銀月が心配するのがよくわかった気がする」 そう言って俺の頭をクシャっと撫でる 「シッ!」 『?』 碧月の目つきが変わる どうしたんだろ 『碧月?』 「あ~もう!その顔いい!!」 『へっ?』 「今は銀月はいない…この家には二人…うん…」 『何、ブツブツ言ってんの?』 「翔!」 『えっ?』 突然、抱き着かれそうになる カチャ 「ぐっ…」 「何をしているんですか?」 「いや…何も…てか、拳銃しまって?」 『和海、お帰り』 「翔様、ただいま」 「碧月、私が戻った事を知ってましたね?」 「うん」 『えっ?』 「ったく…」 「ちょっと試してみただけなのに」 「そうは見えませんでしたが?」 「次にやったら殺す」 「殺されても抱きしめたい」 「ふざけるな」 「いや、本気」 ん、この会話は中国語だったからわかんね… でも二人の顔が怖い 『てか、拳銃しまわない?』 「碧月、ナイフから手をはなせ」 「はいはい」 この二人… 恐すぎる ホントに友達?? 「冬矢の行方がわかりました」 『えっ…』 「もうさ、さっさとやろう」 「今は無理です」 「何で?」 「日本にはいない」 「まさか…」 「次に戻る時は、おそらく」 『ど~ゆこと?』 「冬矢もそっちの人間を連れてくると言うことです」 よくわからないけど なんだか、嫌な感じがした その予感が外れればいいとホントに思った
/484ページ

最初のコメントを投稿しよう!