3091人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日の夕方、携帯が鳴った
『もしもし』
「香奈です」
『香奈さん?電話してくれてありがとう』
「体は大丈夫?」
『うん、へーき』
「ならよかったわ、なんとなく気になってたから」
『ありがとう』
気になるのは体じゃなくて、俺だろ?
みえみえなんだよ
『そうだ、お礼に今日食事でもどうかな?』
「今日?」
『うん…だめかな?』
「ん…」
『予定があるなら無理には誘わないけど』
「わかったわ、時間と場所は?」
俺は時間と場所を告げ、携帯を閉じた
『ねぇ、香奈…いいの?今日は君の愛人の誕生日だろ?レストランのディナーをキャンセルして、俺に会いに来てくれるんだ』
香奈にはまだ働いてもらわないとね
鏡に映る俺の姿は、悪魔そのものだった
良心のかけらは美咲に預けた
そして…待ち合わせ場所に向かった
最初のコメントを投稿しよう!