護身医療

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「っごほごほごほ…っ」 お湯を滴らせながら、愛季が軽く八代を睨み付ける。 「ホレ、上がってこい」 そう言いながらも、暖まる隙も与えず愛季を引き上げる。 「タオル」 「わぷっ」 顔面にタオルをくらい、愛季が素っ頓狂な声を上げた。 「何するんですか!!」 「拭け」 端的に、要件のみ告げる言葉。 八代は、珍しく怒っているようだった。 イライラと煙草をくわえ、湿気で中々点かない火に舌打ちする。
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