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ぱたぱたと、2人分のスリッパが立てる不定期な音が、静まり返った廊下に響く。
会話のない闊歩の間、愛季はずっと思っていた。
これから陽と会ったとして、前のようになれるだろうか。
普段通りに笑えるだろうか。
いくつもの心配と思いが交錯する中、黙っていない自由人が1人。
「ふぅん…陽兄、告白したんだぁ」
あぁ 哀れかな 美少年
いくつもの鎖が絡み
いくつもの板に挟まれ
抜け出す力は既に無く
美少年 愛季
災い 起こる事無かれ…
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