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時雨さんからあの言葉を聞いた後、ボクはすぐに部屋を飛び出した。
和やかな談話室に血相変えて飛び込んで、兄さん達を引っ張り出して。
道すがらに短く説明しただけだけど、兄さん達はちゃんと理解してくれた。
ピシピシと踏む度に音を立てる氷すら、今のボクらには手掛かりになる。
落ちていた熱さまシートや、裸足の足から滲んだ血。
愛季を見つけるのに、そう時間はかからなかった。
ただ、問題なのが…
「…ウチの生徒に何か用か」
愛季と一緒に居た、愛季にそっくりなコイツ。
恐らく、時雨さんの言っていた…
「藍梨!!」
「おっ、知ってんの?」
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