捜索開始

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それと同じ頃。 「…やっぱりな」 ニヤ、と不敵な笑みを携え、眠る愛季の部屋に人影が1つ。 「あんだけ挑発したら、絶対ェ探しに行くと思った」 言わずもがな、 「さて… 昨日ぶりだな、愛季」 藍梨だ。 「…変わってない、なぁ」 どうやって入り込んだのか。 愛季の寝顔に鼻と鼻が付くほど近付き、藍梨は深く深く微笑む。 まるで、とても優しい兄のように。 今の状況と表情だけを見れば、どこからどう見ても仲睦まじい双子である。 「…ほんと、可愛い」 きっと嘘偽りではないのだろう。 藍梨は、愛季を誰より想っているのだ。 歪んだ愛ではあるが、間違いなく… 愛季が愛しくて堪らないのだろう。
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