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促されるままに受話器を耳に当てる冷。
『遅いっての!!!!!!!!!』
耳をつんざくような大きな声に、冷は素早く受話器を耳から離した。
「藍梨…か?」
『そうだよ!! ほんっっっとに馬鹿だな、アンタ達!! オレはすーぐその店に電話したのに!!!』
あまりの大きさに、受話器を耳に当てなくとも周りに聞こえてくる藍梨の声。
『…まぁいいや、説教はコッチでする。今すぐ病院に来な!!!!』
「は? 病院って『白鷺病院! 分かった? すぐだかんな!!!!!』
一方的に叫び続け、電話はこれまた一方的に切れた。
呆れ顔の店員に受話器を返し、冷は静の元へ戻る。
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