肉親悪魔

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「普通に考えてみ? 年端もいかねぇオレみたいなガキ、飛び出したって野垂れ死ぬのがオチじゃん」 そう。 愛季を犯し、家族の輪から飛び出したあの日、藍梨は途方に暮れていたのだ。 「いっそこのまま死んでも良いと思った。愛季にヒドいことしたし、生きてても愛季と比べられて蔑まれるだけだし」 そこに、現れたのが。 「そしたら、たまたま東京に来てたアイツに捕まったんだ」 「…香尋、司」 「はい、また正解。」 肩を竦めるように両手を上げ、藍梨は自虐的に笑った。
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