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「1番藍梨が苦しんでる時、傍に居れなくてごめんね」
「愛季…」
「藍梨の気持ち、気付けなくてごめんね」
「愛季」
「僕の所為で、藍梨を傷付けてごめんね」
「愛季…!!」
「僕が悪かった。ずっとずっと、僕が弱かったんだよ」
「愛季!!」
衣服を身に纏っても分かる細く幼い肩を支える手に、ぐっと力が入った。
依然と変わらぬ蒼白の頬に、ぽつりと水滴が落ちた。
「オレが苦しんだのも、オレが気持ちに気付いてもらえなかったのも、オレが傷付いたのも、全部オレの所為だ」
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