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「弱かったのは、オレの方だ…!!」
そう。
あの後、藍梨にはいくらでも道があった。
両親に迫害されたとしても、藍梨が闘う事は出来た。
周りに白い目で見られようと、藍梨が愛季と共に生きる事は出来た。
それをしなかった、その事実は藍梨を苦しめる糧となっていたのである。
「違う、藍梨」
「違わない」
「殴るよ」
「構わない…!」
バコッ
…しぃぃいん…
まさに、効果音にはこの音が相応しいであろう。
何せ、本当に殴ってしまったのだから。
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