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所変わって、此処はあの花街。
暮れかけた夕焼けに照らされ、忙しなく動き回る遊女の姿が目立つ。
そんな花街の大通りに、7人の美男子が闊歩していた。
きゃあきゃあと色めき立つ遊女には構うこと無く、7人はある店の前で立ち止まった。
「怖い?」
「ううん、大丈夫」
双子はしっかりと手を繋ぎ。
「怖かったら逃げろよ?」
「陽兄こそ。チビったらシバくから」
末の2人は小突き合い。
「さて、入るか」
「穏便に済めば良いですね」
「そうはいかねぇだろ」
年長者の3人はそう呟いて。
重く軽い、分厚く薄い扉を開けた。
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