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「…まだ開店前ですよ」
美しく醜く。
優しく恐ろしく。
正に、仮面の笑みを浮かべた男が、7人を出迎えた。
「おや、藍梨。何処に行っていましたか?」
不気味な笑みを携えたままに、男…司は双子に近付こうとする。
が。
「触んな、害虫」
くわえ煙草を蒸かした八代が、その双子の前に立ち塞がった。
「害虫とは酷い言いようですね。私はただうちの従業員に近付こうとしただけなのに」
笑みをちっとも崩さぬまま、司はそう言った。
肩を竦めるその様には、信用出来ないオーラが滲み出ている。
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