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「それは困りましたねぇ。お前達、お客様のお相手を」
ぱん、と司が手を叩けば、出るわ出るわ。
屈強そうな男達が、ぞろぞろと司の前に壁を作った。
「渡貫、負けたら家に火を放ちます。
東海は子供の薬を打ち切りましょう。
門脇、奥さんが待たれていますよ?」
司の一言一句に、大袈裟な程びくりと肩を震わす男達。
「…さぁ、分かったなら行きなさい。自分を犠牲にするやり方は教えたでしょう?」
まさに、悪魔。
「…この、クズが…っ!!」
ぎり、と奥歯を噛み締め、冷が憎々しげに吐き捨てた。
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