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「仕方ねぇよ、あいつらはいつも顔合わせるとあぁだからな」
「葵…様?」
「…真面目に呼ぶ奴初めてだぞ、おい… 本気にしてんじゃねぇ」
そう言って、赤髪の男…葵は、腰を屈めて愛季の顔を覗き込んだ。
「でっけー目ぇしてんな」
「はぁ、どうも…」
「髪の毛もサラサラ… 何かしてんのか?」
「いえ、特には」
「うっわ、腰ほっせ! ちゃんと3食 飯食ってんのか!?」
「しっ、失礼ですよ!」
少し怒ったように頬を膨らまし、腰を掴まれた状態で暴れる愛季。
「ひゃー、赤くなった赤くなった」
さも楽しそうに白い歯を見せ、葵はけらけら笑う。
「…何か葵さん、陽さんと似てます」
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