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「今までにも選挙が行われたんですが、何故だか全く決まらなくて。遂には学園中が織田派、豊臣派、徳川派に割れる始末…」
勿論の事、生徒会役員は一派に全く加算していませんでしたが。
静は呆れたような声色でそう付け加えた。
「でねでねっ、それなら学園長であるアタシが生徒会長決めちゃうから、その生徒会長を墜とした(=オトした)人が生徒会長になるってルールを定めたのよ。それまでは3人共副会長、喧嘩やいざこざは認めませんってね!」
煙華は瞳を輝かして続ける。
「でね、この3人皆 電波(玄)とショタ(都)と俺様(葵)でしょ? アタシ的にはみーんな攻めな訳よ、だから生徒会長は必然的に受けじゃなきゃいけないじゃない?」
「電波? しょた? 俺様…?」
次々と飛び出る単語に首を傾げる愛季は完全に無視し、煙華の弾丸トークは勢いを増すばかり。
「うーんこりゃどーしましょっ、てトコへ現れたのが君な訳よ、香尋愛季くん! 今まで丁度良い受けなんて居なかったけど、君ならぴったり! だからね、愛季くん!」
ぽん、と、愛季の肩に手が置かれた。
煙華の顔に浮かんでいるのはこの上なく極上の笑み。
煙華という女性、性格は少々アレだが見目が麗しい事には間違いなかった。
「キミ、生徒会長やって!」
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