理不尽女

10/12

3008人が本棚に入れています
本棚に追加
/272ページ
「…静くん、キミの言いたい事は良く分かってるわ。確かにアタシは大人気ない」 「自覚あったのかよ」 冷めた目で事の成り行きを見守っていた陽が小さく呟いた。 「でもね、静くん」 ビシッ、と、静の目の前に煙華の煙管が構えられた。 「アタシは大人である前に貴腐人なの。貴腐人はいくつになっても自分の萌えに突き進む義務があるのよ!!」 大真面目な顔でそう言い切った煙華は、愛季を腕に閉じ込めて頬擦りする。 いつの間に静の腕からかっさらったのか。 どうやら身体能力も少しばかり秀でているらしい。 「だから愛季くんは何が何でも生徒会長にするわ。もう決めたもの」
/272ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3008人が本棚に入れています
本棚に追加