自由行動

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「いやっ…ちょっ…良いんですかそれで!?」 「良いのよォ。去年なんか無理矢理起こしたら旅館半壊しちゃったんだからぁ。ったく修理費いくら掛かったか…」 ひっそり暗い炎をバックに燃やしながら、煙華は笑う。 …どことなく明に似ているような。 「だから良いの。さっ愛季くん、アタシと一緒に生キャラメル食べに行きましょっ」 ガッと愛季の腕を掴み、煙華は左手を高らかに上げる。 …キィィイイイィィィイン… 程なく聞こえた風を裂く高音と、地面に押し付けられる様な風圧。 愛季が必死で見上げた空には、アニメやドラマでしか見ないようなそれ。 「隊長!! 行って参ります!!」 「健闘を祈る!!」 そんな会話が似合う、それ。 「カッコいいでしょ? 花園家自慢の自家用戦闘機よ!」 降りてきた縄梯子に捕まりながら、煙華はぱぁっと笑った。 愛季は虚ろな瞳で思う。 もう何でもアリかよ、と。
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