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「無理なんか「してるね。相当してる」
ふーっ、と、八代は思い切り愛季に煙草の煙を吹きかけた。
「っ!? ゲホッ…」
煙草の煙が入ったのか、咳き込む愛季。
慌てて、明が愛季の口と鼻を抱き込んだ腕で包み隠した。
「なぁにしてんのさ、八代っち!」
「その呼び方を改めろ、春日4」
「八代っちもね」
八代とこんな会話をしながら、愛季を抱き締める腕を緩める明。
敵対心を剥き出しにしていて、一切目が笑っていない。
しかし口角は上がっていて…
正直、不気味だ。
「先生。受動喫煙の方が、癌になる確率は高い事はお分かりでしょう?」
凛とした声で、静が言った。
勿論、此方も目が笑っていない。
それ所か、口元すらも上がっていない。
早い話が、あらん限りに八代を睨んでいる訳だ。
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