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「おーおー、青春だねぇ」
全く悪びれる様子もなく肩を竦め、八代は言った。
「愛され美少年~、ってか?」
「? 何を…「あー、いいのいいの」
ニヤリと教師らしからぬ笑みを浮かべ、八代はさも楽しそうに愛季を見やる。
「こっちのハナシ」
そして、敵意剥き出しの兄弟4人に視線を移し…
「頑張れよ青少年達。コイツは鈍いぞ」
「なっ」
「っ!」
「ちょっ」
「八代っち!?」
含まれた意味にすぐさま気付き、4人はそれぞれ反応を示す。
冷は無表情のまま固まり、
静は眼鏡を上げながらそっぽを向き、
陽はあたふたと慌てふためき、
明は「言っちゃったよ、このニコ中~…」と小さく呟く。
その中心。
愛季だけは、首を傾げていたが。
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