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これでも気付かない愛季は、ある意味大物だろう。
「あァそうだ、因みに争奪戦には俺も参加するからな?」
そう言った八代は、煙草をポケットから出した携帯灰皿に押し当て。
うちゅっ
軽いリップ音を立てて、愛季の頬にキスをした。
「ッ!?」
顔を真っ赤にし、急いで近くに居た冷に抱き付く愛季。
「何でそこで僕にキスするんですか!?」
半ば泣きそうになりながら、愛季は細い腕をしっかりと冷の腰に巻き付ける。
そのため冷の顔も赤らみ、端から見れば異様な光景が出来上がった。
「くそっ! 愛季!! セクシャルハラスメント教師はほっといて、歓迎会始めっぞ!!」
陽が荒々しく叫んで部屋を出て、冷に抱きつく愛季を手招いた。
ぞろぞろと出て行く5人を2本目の煙草に火を点けながら、見つめる八代。
アソビ
「…さァ、楽しい娯楽の始まりだ…!」
呟きは、誰に聞かれるでもなく…
ひんやり冷えた廊下に消えた。
ああ、数奇かな 美少年
ア
親を亡くすに厭きたらず
5匹の悪魔に魅入られる
5匹の悪魔に狙われる
ああ、数奇かな 美少年
悪魔に染められた天使は
サダメ
地に堕ちる運命なり…
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