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「煩いぞ。少しは落ち着け」
そんな陽の頭を叩き、冷は愛季に向かって優しく微笑んだ。
涙で揺らぐ愛季の視界に、ぼんやりと笑顔が映る。
「すまないな… 騒がしい奴らで」
「テメェ… おい春日1、俺をコイツ等と一緒にしてんじゃねェ」
「同感ですね。八代先生ならともかく、僕まで同類にカテゴライズされるのはまったくもって心外です」
「はぁ? そりゃどういう意味だ春日2」
「聞いたままの意味ですが? それからいい加減その呼び名を改めて下さいませんか」
「春日2は春日2だろうが」
冷の言葉に文句を言いつつ、そのまま喧嘩を始めてしまった八代と静。
冷はまたか、と頭を振り、陽と明の2人はやんややんやと囃し立て。
一気に和んだ空気の中、愛季は涙を溜めた瞳のままで…
「あはっ… あはははは!」
声を上げて、笑った。
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