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「…暗いくらぁい!!」
「ぅわっ」
そんな空気を吹き飛ばすが如く、明が愛季に抱き付いた。
「トラウマなんかに負けるなぁ~!!」
「…負けてませんよ」
呆れたように明の腕に触れ、愛季は言う。
「愛季は笑ってないと駄目なのっ!」
「あ、それ言えてる」
我が侭な子供のような明に、賛成の声を上げる陽。
「陽さんまで…」
「笑う門には福来たるとも言いますしね」
「し、静さん!?」
わらわらと、愛季のベッドの周りに集まる3人。
「…春日1、お前は混ざらないのか?」
「はい… 後で、いくらでも」
そんな4人から、少し距離を置いて話す冷と八代。
その顔は、寂しそうであって、満ち足りている… 不思議な表情だった。
例えるならば、子供の独り立ちを見つめる親の様な。
「…春日1」
「何でしょう?」
「お前… 老けたな」
「…」
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