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「…兄、さん」
「「「え?」」」
「っ! すみません、口に出すつもりはなかったんですけど…」
つい口をついた言葉に赤面しながら、愛季が両手を振る。
「あ、兄が居たら… こんな感じなのかなって思ったら、つい」
照れくさそうに笑いながら、髪を耳にかける愛季。
「ほら、僕 1人っ子ですから。兄弟っていいなぁ、って」
「…僕らで良ければ、兄と思ってくれて構いませんけど?」
愛季の頭に手を置き、静が優しく言う。
そんな手に安心したのか、また愛季が柔らかく微笑んだ。
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