3008人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの…っ」
「はい?」
「好きです!!」
日常茶飯事。
まさに、その言葉が当てはまる。
暫く伏せていたものの、すっかり回復し通常通りに授業を受ける愛季は、1日に数回告白をされていた。
その理由は大半が「苛めを簡単にかつカッコ良く蹴散らした事」。
外面とのギャップに落ちた生徒が非常に多いらしい。
「あ、あの」
「返事、いつでも良いんで! 考えてみて、下さいっ」
決まって、愛季が返事をする前に走り去る相手。
この辺、あまりもたもたすると殴られるという噂が流れている事を裏付けている。
毎日毎日、愛季は断っては告白され、また断っては告白されを繰り返していた。
「…はぁ」
苛めもいつの間にか消え失せ、愛季の日々は至って平凡。
そんな毎日を、まるで邪魔するかのように告白は続く。
最初のコメントを投稿しよう!