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「明さん、陽さん!?」
因みに、お兄ちゃん呼びを止めた愛季。
…これ以上その呼び方をすると、馬鹿(主に明と陽)が調子に乗るからである。
そんな2人は砂埃を巻き上げん勢いで相手と愛季の間に走り込み、そして急停止した。
キツく相手を睨み付け、凄みを利かせて言い放つ。
「「愛季に手ェ出してんじゃねェよ…」」
額に青筋を立て、後ろに黒いオーラを出すその姿、まさに修羅。
「ひっ… ひぃい!!」
凄みに負けた男子生徒は、廊下を一目散に駆け抜けて行った。
「…かわいそーに」
残された愛季の小さな同情は、哀れ男子生徒の耳には届かない。
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