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バックステップでヴェルゼブの攻撃をかわしたリエスは反撃をした。
横に振った銀の剣がヴェルゼブの服を斬る。
「おっと、危ないですねぇ……」
ヴェルゼブはそのままリエスの脇腹に蹴りをいれる。リエスは飛ばされその場に倒れた。
「くっ……
やはり……ヴァンパイアの王といわれるだけあるわね……」
リエスは立とうとするが……
「お褒めに頂きありがとうございます」
ガッ!!
リエスはヴェルゼブに頭を掴まれた。
「……くっ!!」
リエスは苦痛に顔を歪める。
「そろそろトドメをさして血を頂きますか。女性の血液は美味ですから楽しみですね……」
ヴェルゼブは爪を勢いよく前に突き出した。
(ここまでね……)
リエスがそう思った瞬間……
「ダークスピア!!」
声が響き、黒い矢がヴェルゼブ目掛けて飛んできた。
ヴェルゼブはとっさにリエスの頭を掴んでいた手を離し間一髪それをかわした。
「危ないですねぇ」
ヴェルゼブはまだ余裕を見せている。
「くそっ!!
はずしたか」
いつの間にかリエスの横には黒髪で黒いマントをきた少年がいる。
少年は手をさしのべながら言った。
「よう、遅くなってわりぃな。リエス」
リエスは手を取り立ち上がりながら言った。
「遅すぎ……」
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