第3章 †入学当時と唸る拳†

26/27
1486人が本棚に入れています
本棚に追加
/153ページ
斬られた腕から血が吹きだしている。 そして腕を切り落としてしまった。 「流石。その能力には恐れ入るよ……」 ジンはプラプラと手を振って呟いた。 そしてファルドの腕を斬った青い髪の青年……ソウマは表情を変えずにジンに言う。 「トドメに強めの魔法をくれてやれ……」 ジンはへいへいと言って詠唱を開始した。 「なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだぁぁぁ!? 我が輩の腕は鉄より固いはず!!」 ファルドは倒れてうめいていた。 ソウマはファルドに近付きながら呟く。 「俺の能力は…… どんなものでも斬れる能力…… すなわち鉄より固かろうが関係ない……」 ソウマはファルドの頭を踏みつけた。 そしてぐっと力を入れて床にめり込ませる。 そしてその場からソウマが離れようとするとファルドがソウマにしゃべりかけた。 「くっくっ…… もう…… 我らの準備は整っているのだよ……」 ソウマは振り向かずにジンのもとへ歩いていく。 そしてジンの声が響いた。 「ダークインフェルノ!!」 この技はジンの第二魔術で最強の魔法である。 真っ黒な炎がファルドを包み込み焼き尽くした。 すると戦っていた広場の扉からバロンとシオンが息を切らしながら入ってきた。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!