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『ドクン、ドクン』
鼓動はどんどん早くなり、顔は熱を帯びてきた。
それでも俺は彼女から目を離すことが出来ない。
まずい……。
彼女に向かって足が動きだした……。
自制が効かない、衝動が押さえられない。
彼女と………話してみたい。
足は止まらない。向かいのホームに直進する俺。
俺の視野はもう彼女のみを捉えている。
その時。
『ガーーーー!!!!!!』
「!」
目の前を電車が通った。
危なかった。俺は電車に殺されかけた反面、救われた。
「ふぅ~~……。」
額に半端じゃない汗が湧き出てくる。
悪夢から覚めた心地だった。
「!…彼女は!?」
電車が通り過ぎるとそこに彼女はいなかった……。
俺はホントに夢を見ていたのかもしれない……。
俺は次の自分が乗るべき電車に乗り、学校へ向かった。
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