プラットホーム

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学校へ着いたのは3限目の前だった。 俺はまだ夢を見ているかのような気持ちだった。 しかし…。 「弧兆!!」 夢心地は音を立てて崩れ去った。 音の原因はもちろんあの人。 「これで最後!」 『ドゴッ!』 「……ヴッ!!」 『ガサッ』 そこには青々とした木に引っ掛かった何人もの男共がいた。 俺は巻き込まれぬようにクラスへ向かった。 「おー社長のご登場だ!」 渡辺が話しかけてきた。 「何で社長なんだよ?」 「お、編入早々、二日連続遅刻!!俺はかつてこんな男は見たことがない!!」 「だからって社長は無いだろうが!」 「いや、お前には俺達平民には感じないゴージャスさを感じるな。」 渡辺はケタケタ笑っている。 「はいはい。」 俺は適当にあしらって席に着いた。 渡辺は俺の前の席に座り、話を続けた。 「で、ホントのとこどうしたんだよ?」 「………」 俺は今朝の事を思い浮かべていた。彼女の事を………。 すると渡辺が、 「おい、もしかして体調が悪いのか?」 「な、なんでだよ?」 理由は簡単 「顔が真っ赤だぞ。」
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