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少年はあくまで明るく言ったが、少女にとってそれはどうでもいいことだった。
たった一人だった自分に、こんなにも「楽しさ」をもたらしてくれる少年。
ただ、その存在の大きさに惹かれていた。
遠くから声がする。
『あ、母さん・・・ちぇっ、もう帰んのかよ』
母親姿を確認した少年は駆け出そうとしたが、足を止めた。
『待って・・・』
少女はツインテールの内片方をほどき、そのリボンを差し出す
『また・・・遊んで?』
そう。
これは・・・約束の証。
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