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「ここが……カブラか……」
一人の白コートの少年が、切り立った崖の上から見下ろしていた。
時間帯は真夜中……人の気配なんて一つもない。
むしろ人が居るかすら分からない程、不気味な静寂に包まれていた。
「まるで廃墟だな……それもこれも……ここの王が原因何だけどな……」
少年は呆れたように溜め息を吐いた後、崖を下っていく。
月明かりに反射され、独特の美しさを放つ白髪のツンツン髪の整った顔立ち。
美しさと格好良さを二で割って足したような顔立ちは、月明かりによって神秘的に輝く。
彼の名はレイス=オーランド。
職業は……盗賊。
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