虎と龍

関東遠征

武田家と上杉家の同盟より早くも一月余りが過ぎようとしていた。

そして今、関東の地に武田上杉連合軍の初陣がなされようとしている。

風に靡く武田菱の旗、上杉家の昆の旗が北条家の武将達にも見えている。

武田上杉連合軍先鋒は左舷山県昌景率いる赤備え二千、右舷に柿崎景家率いる黒備え（武田家との同盟の際に新調）二千、そして中央に馬場信春率いる馬場隊四千、

後ろには秋山信友率いる秋山隊三千、そして斉藤朝信率いる斉藤隊三千、

そして武田信玄、上杉謙信率いる本隊八千、合計二万二千の軍勢であった。