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「ぎゃあ!うそうそうそ!許して!!!」
何が嘘なのか不明だったが、あたしがすごい形相でフヨのしっぽ(のように見える場所)を掴み、手で力いっぱい引き千切ろうとしたのが効いたらしく、泣きべそをかきながらやっと答えてくれた。
「ぐすっ…、あのね、死神だってこの世界にいるんだよ?ここで仕事するんだよ?仕事してる時に、わざわざターゲット以外に触れないように避けてたらキリないし、疲れるし、ちゃんと仕事できないよ。ぐすっ…」
「じゃあ大丈夫なのね?みんな死なないのね?」
「うえっ、ひっく…、うん、死なないよ。僕たちマネージャーは、死神界にあるターゲット表を見て仕事を選ぶんだ。ターゲットを決めたら書類を書くんだけど、書類を書かないと、例えターゲット表に載ってても殺すことはできないんだ。ひっく…、もし自分以外の死神が書類を提出してたとしても、僕たちは殺すことはできない。僕たち自身が書かないと無理なんだよ。ひっく。ちなみに、一度書類を書かれた人は、ターゲット表に二度と載らないことになってるんだ。つまり、一回書類書いちゃえば、その人間は書いた死神専属のターゲットってこと。そういうわけで、佳代ちゃんには今一件しか仕事とってきてないから、ターゲット以外に触れても何にも関係ないってわけ」
「え?じゃあさ、このままあの人に触れなければ、あの人はずっと生きれるんじゃ…」
「だめだめ!そんなことできないように、ちゃあんと最終確認があるんだよね。殺したっていう書類も書かなきゃいけないし、すうぐばれちゃうよ」
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